Piano Perspectives

2010

Concert 2010

エキゾティシズムとノスタルジア

Exoticism and Nostalgia

2010年12月18日（土）13:30開演　旧東京音楽学校奏楽堂

ごあいさつ | プログラム | フライヤー

私たちPiano Perspectives / P2は、1998年より活動しているアマチュア・ピアニストの集まりで、隔年ごとに演奏会を催しております。毎回、特定のテーマを設けており、初回の「カタロニアの情熱と安らぎ」を皮切りに、「パリの20世紀」「自在なリズム」「ロシアンピアニズムの潮流」「光と闇」「《イベリア》とその周辺」、と様々な切り口（perspectives）からピアノ音楽の多彩な側面を取り上げてまいりました。

第７回目となる今回、私たちが選んだテーマは「エキゾティシズムとノスタルジア」です。まだ見ぬ異国・異文化へのロマンと、失われた過去への、あるいは故郷への郷愁ーこの二つは空間的・時間的には互いに反対のベクトルを持ちながら、それでいて淡い憧れという感情の質そのものには共通性があります。表裏一体の関係と言ってもよいかもしれません。今回のプログラムを眺めてみると、地理的にはヨーロッパからロシア、アジア、北米、南米まで、時代的には18世紀前半から20世紀後半まで広がっており、時代、地域を問わず非常に多くの作曲家がエキゾティシズム／ノスタルジアから動機を得てきたことを改めて実感させられます。

第２部でお聴き頂く「ジャワ組曲」はポーランド出身のコンポーザー＝ピアニスト・ゴドフスキーが、ジャワ島を実際に訪れた際の印象から作曲した作品で、全曲演奏されるのは日本初となります。彼はジャワ島訪問前に日本にも滞在しましたが、その際、奏楽堂でも演奏を行いました。今回はゴドフスキーゆかりのホールでの日本初演という大変貴重な機会になります。

これ以外にも三つの部で演奏者各自の視点で選んだ多彩な曲目が並んでいます。皆様どうぞご自由に演奏をお楽しみ下さい。

西村英士