Piano Perspectives

2012

Concert 2012

イタリア～光の国がもたらした霊感～

Italia - Inspiration from the Land of Light

2012年11月24日（土）14:00開演　かつしかシンフォニーヒルズ・アイリスホール

ごあいさつ | プログラム | フライヤー

私たちPiano Perspectiveの演奏会では毎回テーマを設定しています。12年前は「パリの20世紀より」（つまりフランス）、8年前は「ロシアンピアニズムの潮流」、4年前は「イベリアとその周辺」（つまりスペイン）でしたので、今年はまたどこかの国かエリアをテーマとして設定しようか・・・と考えて私の頭の中にひらめいたのが「イタリア」でした。

バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、シューマン、ショパン、リスト、ブラームス、チャイコフスキー、ドビュッシー、ラフマニノフ、スクリャービン、ラヴェル、プロコフィエフ・・・おそらくは彼らの作品で、現代のピアノ演奏会の曲目の90％は占められているものと思いますが、彼らの中に一人もイタリア人は居ません。なのに、なぜ「イタリア」なのか？

彼らの作品の中には「光の国・イタリア」への訪問によってインスパイアされた作品が沢山あります。上述の作曲家たちが活躍した18～19世紀にイタリアの作曲家は歌劇を沢山つくり、それらにインスパイアされた編曲作品が続々と生まれました。そして面白いことに、20世紀になるとピアノのための作品は、他国よりむしろイタリアの作曲家が積極的に世に問うているというべき状況です。

かように「イタリア」は欧州の中でも特に霊感（インスピレーション）を与える国のようです。今日は自国、他国の作曲家による「霊感を受けた作品群」を通して、イタリアの豊かさ、面白さ、多様さを感じていただければ幸いに存じます。

木下淳